プレモータムは軍や医療機関など、「失敗が許されない」組織で活用されている、ということを書きました。
今回はその一例をあげたいと思います。

米医療研究・品質調査機構(Agency for Healthcare Research and Quality, 
AHRQ)では医療の質を上げ、患者の安全を高めるための研究を行っており、そのためにツールなども開発しています。
その中で、サステナビリティ(ここでは、安全性向上を維持し、広めるためとしています)のためのツールとして、プレモータムを使う方法を提供しています 
https://www.ahrq.gov/professionals/quality-patient-safety/hais/tools/mvp/modules/sustainability/premortem-scorecard-facguide.html)

特に、リスクを理解し、特定することが重要としています。
もちろん、医療機関なので、リスク、とは患者が死んでしまうことを指します。

プレモータムのファシリテーターは、組織や方法の問題点などを明らかにするために、関係者を集め、プレモータムミーティングを行います。そして、「問題が発生した」と仮定し(具体的なケースを上げてゆきます)、その原因究明の議論をリードしてゆくのです。
ここでポイントは、単発のプロジェクトの成功でなく、長期的に改善された仕組みを維持してゆく、ということをゴールにしていることです。

さらに、この改善が維持されているかどうかの指標(スコアカード)の使い方に触れてゆきます。

最後には、「安全な医療を継続的に実現してゆくための文化」の重要性を強調しています。

このように、「失敗が許されない」期間では、プロジェクトの成功も重要ですが、失敗をしない組織のDNAを埋め込んでゆく、ことが重要なのです。そして、それを実現するために「プレモータム」は今までになく、効果的な方法と認められています。