自分のベンチャーでの失敗経験に行動経済学の知見を当てはめてみよう。実際に起こったケースはこうだ。

「モバイルの時代が来たぞ、優れたJAVAエンジニアを抱えている我々は最強だ。」と興奮し、投資家も1億5千万円投資してくれた。でも期待した通りの売り上げは実現せず、一年半で資本金を使い切り、会社は潰れてしまった。
もちろん、投資を受ける時に、練りこんだビジネスプランを作った。キャッシュフロー計画もあった。それなりに売れそうな製品も、基盤もあった。にもかかわらず、あっという間に破綻してしまった。

これは、
行動経済学では「計画の誤謬」という。これは、プロジェクトなどを始める場合、過度に楽観的にその成功を見積もってしまう心理的なバイアスの事を指す。

その結果、知らず知らずのうちに事業プランが楽観的で自己都合な想定に基づきに作られてしまう。そして、当たり前だが、予定した通りに注文も来ないし、売り上げも立たない。そして資金ショートとなり破綻してしまった。

自分はそんなアホじゃない、と思われると思う。それは当然だ。しかし、ベンチャーの成功率は統計では5%だ。また、2017年現在、日本のビジネスのうち、3年連続で黒字だった企業は全体の5%(これも同じ比率だ)と言われている。

一体何が起きているのだろう?

次回以降、自分が実際に経験した破綻への道を具体的に描写してみたい。少しでも現実感が湧いてくると思う。その上でプレモータムシンキングがどう役に立つかを説明しよう。