みなさんも、何か計画したり、実行しようとした時、「頑張ればできる」「どうにかなる、前もうまく行ったから」と楽観的に、確信し、結果があまりうまくなかったことはないだろうか?

これは認知バイアスの一つである「自己中心性バイアス」のせいだ。自分がしたい事や出来る事ばかり見て他人の能力や意図を無視しがち、という心理傾向のことである。
具体的な例は、言うまでもない。ブラジルW杯。
あれだけの人材と優れた監督が揃っていたのに、予選突破もならなかった。そして選手や監督のコメントでよく聞かれたのが「自分たちのサッカー」である。
こういう対戦相手がある競技では、相手の出方次第や自分たち時々のの心理状態によって大きく勝敗が変わるのだ。すると、「想定外の結果だった」という味方になりがちである(とこういう自分の解釈も「後知恵バイアス」かも知れないが・・とりあえず聞き流してください)
別のケースでは、ライバルが出した新製品や企画が大成功したのを見て、会社の上層部が「君ぃ、わが社も出来るだろう」と似たようなプランに着手した場合だ。
プランに一か月、開発に三か月、そしてついにリリースした。すると、その発表前日に当の競合がずっと進化したバージョンを発表したのだ!おかげでわが社のリリースは色あせてしまった。
これは当たり前で、ライバル製品が成功した!と気が付いた時点の半年以上前に彼らは企画し、開発していたのだ。そして、自分たちがその同じスペックに四か月かけた場合、六+四=一0か月先を行っていた勘定になる。どうしても自分中心になってしまう。相手も走っていることをえてして忘れてしまうのだ。 これの課題は、負ける確率が高くなること。仕事は成果を求められる。ときにはライバルと争わなければならない。その度に負けていたのでは結果は出ない。君ぃ!いくら頑張ってもねえ・・・って事になってしまうのだ。