プレモータム・シンキングはリスク管理であり、ツリー解析だ。

いいえ、違います。

タラレバ分析~後出しじゃんけんじゃないの?

これも違います。

例えば、周到な分析・準備・経験を持ったエキスパート(LTCMの破たんのような)も失敗します。

その原因の一つに、人の認知の限界とバイアスがあると思います。

どんなにリスク管理をしても、そのプロジェクト運営会議に強権をもったボスがいた場合はどうなるでしょうか・おまけにかれにそのプロジェクトの成否が影響する場合はなおさらです。

忖度が起きるでしょう。決死の思いで反対する人もいるでしょう。そこに、ボスが鶴の一声を発したら?多数決になったら?

人は、自分が利害関係の当事者になると認知に圧力がかかります。プレモータム・シンキングは「利害関係になる前」、「プロジェクトに取り掛かる前」に行うのです。

この段階では、ボス自身も、自分事ではありません。周囲も忖度しません。失敗しようが成功しようが、意見の交換が行われやすい。

これが人間の思考システムではないでしょうか?

そして、この段階で、「さきにしくじる」ことを検討して、対策を練り、穴をつぶし、転ばぬ先の杖をつく、それが「プレモータム・シンキング」になります。

つまり、トリガーのポイントが既存の考え方と異なる、というところになります。プレモータム会議ではこのための雰囲気づくり(どんな会議でも利害関係は多少あるものです)がカギとなるでしょう。